本日は2日の自民党外交・国防合同部会での南スーダンPKO(国連平和維持活動)への自衛隊施設部隊派遣に関する議論(フルオープン)を聞いて、感じたことを少し記します。非常に重要な問題を内包すると思われるのに、あまり話題になっていないと考えるからです。
すでに一川保夫防衛相は1日に、自衛隊に派遣準備指示を出していますが、この南スーダンPKOに関する利点と意義としては
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……などがありますね。ただ、一方で、菅政権とそれに続く野田政権がろくな議論を経ずに「拙速」にことを進めているため、多くの不備な点や、疑問点も残されています。たとえば
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……などです。細かいことを言えばほかにもいろいろありますが、ともあれ、こうした意義と疑問点が今回、国会をはじめ与野党で十分論議されたとは、誰も言えないだろうと思います。以前のエントリで書いた通り、現在の与党・民主党は自民党と違ってこの手の議論は密室で行うか、トップダウンで決めるので、余計に報道される機会が少なかったということもあるでしょう。
政府は一応、3回にわたって現地調査団を派遣して「治安は問題ない」という結論を出していますが、行った先はジュバなどごく限られており、どうも心許ないという印象があります。一川氏は記者会見などで、事務方が用意した想定問答集のうち、「危険性」を指摘した部分は省いて答弁していたとも聞きます。
ある陸自幹部は私に「われわれ自衛隊はどうせ政治や外交の『道具』だと分かっているが、どうせ行くならできるだけのことはしてからにしてほしい」と語っていました。野田政権が今回、あまりに「派遣の結論ありき」で慎重論や疑問に耳を貸そうとしない様子がありありだからです。
で、件の自民党合同部会でも、冒頭、今津寛国防部会長はこんなあいさつをしました。
「ある有力な自衛隊OBは『今回は覚悟している。今までのPKOで自衛隊の人命に犠牲が出なかったのは奇跡的だったが、今回はそれが起こりえるという予感がしてならない』と言っていた。今回は、そういうことを含みながらのPKO派遣だ」
また、部会では、複数の議員が関係する外務省、内閣府、防衛省などからの事前説明が少ないか遅かったことへの批判が出ていていました。特に自衛官としてイラクに派遣された経験を持つ佐藤正久参院議員がこう語っていたのは印象的でした。
「このくらいの人数では、(ジュバの人々にとって)日本の自衛隊が来て町が変わったという印象はない。現場がきついのは、期待が失望に変わり、反感に変わることだ。役務を募集したイラクのときと違い、自衛隊は現地の雇用を増やすこともないし、石を投げられますよ!」
ただ、部会では数々の疑問は示され、野田政権の拙速ぶりへの指摘もあったものの、「PKOに出すこと自体はいいことだ」(川口順子元外相)といった雰囲気もあり、特に激しい反対論は出ませんでした。小野寺五典外交部会長も「今回、自衛隊がやることはODA等で民間ができることだという認識をわれわれは共有した」と皮肉な口調で述べるにとどまりました。
まあ、自民党としても自分たちが政権をとっているときから国際貢献は進めてきたわけであり、とりあえずお手並み拝見という気分もあるのだろうとも思いました。野党となると、政府のやることにはどこか突き放した姿勢になるのだなとも。
ところが、この部会後、出席議員の1人が同僚議員にこう話しかけているのが聞こえ、ああやはりこの計算の仕方、頭の巡らせ方は政治家だなあと改めて感じた次第です。
「まあ、派遣して死人が出たら、政府は持たないよ……」
南スーダン派遣が失敗したらしたでそれでいい、われわれが政権を奪還するチャンスになるというニュアンスでしょうか。話しかけられた側は、近くに記者がいるのを警戒してか返事をしませんでしたが、やはり自衛官が1人の人間というよりも「道具」として扱われているかのように感じ、少々気分が悪くなったのでした。
常に、何事にあたっても政治的利害得失、また政治的利用法を考えてしまうのが政治家というものの性ではあるのでしょうが。














by akizuki
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