今朝の産経新聞政治面に、ミニニュースとして「小沢氏に外国人地方参政権付与を要請」という記事が載っていました。やはり蠢きだしたか、という思いがします。この外国人参政権付与問題は、鳩山由紀夫、小沢一郎、岡田克也、菅直人、輿石東…と民主党の執行部・幹部はほぼ全員賛成であり、有権者の目をごまかすためか衆院選マニフェストには入れなかったものの、民主党の政策集「INDEX2009」には早期の実現が明記されているものだからです。記事は以下の通りでした。
《民主党の小沢一郎代表代行は11日、党本部で「在日韓国人をはじめとする永住外国人住民の法的地位向上推進議員連盟」(岡田克也会長)の事務局長を務める川上義博参院議員と面会した。川上氏は、来年の通常国会で、永住外国人へ地方選挙権を付与するよう要請した。面会には在日本大韓民国民団(民団)のメンバーが同席した。》
…衆院選で民主党を「法律に違反しない範囲」(民団)で支援してきた民団の同席というあまりの分かりやすさに「あーあ」とため息をつきたくもなります。小沢氏への要請後、川上氏は記者団に次のように語りました。川上氏によると、巨大政党となった民主党内で外国人参政権付与に「まったく反対」の人は32人しかいないとのことです。

記者 きょうは小沢さんとどんな話を
川上氏 小沢さんと会ってね、定住外国人の地方参政権の扱いについて、どうしましょうかという相談をね、政権与党になったわけですから、どういう扱いにしましょうかという相談をしたんです。
記者 それに対して小沢さんは
川上氏 自分は元々賛成であるんで、是非なんとか、来年の通常国会にはなんとか方針を決めようじゃないかと。年内というのはなかなか時間的には難しいんでね。どうなるか、これから、検討しようということでした
記者 同席者は
川上氏 同席した人は、定住外国人のまあ、代表者だね。まあ同席されたんですけどね
記者 具体的な要請としては外国人参政権の問題で来年の通常国会までにということか
川上氏 いや、あの、参政権の話で、通常国会には取り扱いどうするか、考えようじゃないか、ということで。
記者 党内で議論の場が設けられていて、選挙で一度動きが止まったと思うが
川上氏 党内での議論も含めてね、これからどのような方針でどういう方向で党内をまとめるか、これからそれも含めてやっていこうということだったです
記者 党内にはまだ反対の声も根強いと思うが
川上氏 選挙前のアンケートの結果はね、今の民主党の現職の初当選も含めた議員の中でまったく反対の人は32人しかしない。あとはだいたい賛成、あるいは消極的な賛成、絶対反対というのは少数ですから。まあ、これはうまく説明すればまとまるんじゃないか
記者 参政権以外に政権運営の話は
川上氏 政権運営の話はまったくないです。だから、定住外国人のそのまあ、その先にある日韓関係、これをしっかりするためにも、定住外国人の扱いは重要だと。という話はありましたね。たちまち日韓の関係に影響してきますから、より強固にするためにはね、やはり定住外国人の扱いというのは重要だと、私自身は思ってますけど。
記者 小沢さんがそのように言ったのか。同調したのか
川上氏 小沢幹事長はまあ、それは、いわずもがなのことでしょう。
記者 うなづいていた
川上氏 当然だと思ってらっしゃるんじゃないですか

…この川上氏がどういう議員であるかについては、あまりご存じない方もいることと思います。川上氏に関しては、以下の私の過去エントリでも触れているので、ぜひ参照してください。訪朝歴が豊富で、北と南の双方にパイプのある人のようです。
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外国人への地方参政権付与は、実は「憲法違反」であり、本来は憲法の厳しい制約を受けるべき国会議員、特に「護憲派」の議員らがこうも熱心に実現を目指すというのはおかしな話なのです。ただ、私はだからといって楽観しているべきではないと見ています。
「護憲派」の人たちが憲法遵守を主張するのは、あくまで自分たちの思想・イデオロギーやの利権、既得権益に反しない範囲での話で、彼らは基本的にご都合主義が本質だからです。この点については、2006年6月23日のエントリ「土井たか子という『疑惑』」(http://abirur.iza.ne.jp/blog/entry/6229/)も参照いただければ幸いです。
また、例えとしては適当ではないかもしれませんが、憲法違反状態であっても長年、私学助成が続けられ、選挙権の地域格差が放置されてきたような現実があるのです。いったん国会で外国人参政権付与法が成立したら、その後に「あれはやはり違憲だ」といっても、元に戻すことは難しいのではないかと考えます。
本来は国内法の問題なのですが、そうなると間違いなく国際問題化します。民主党の法案は在日韓国人だけでなく、増え続けている中国人やその他の国の定住者すべてに地方参政権を付与しようというものですから(これには現時点では北朝鮮は「当面は」対象外とされていますが、この「当面」というのもクセモノですね)。いったん権利を与えられた後にそれを取り消される定住外国人も、賛成派が大多数のマスコミも大騒ぎするのは間違いありません。
ですから、もし外国人参政権付与に反対か慎重なのであれば、そうした声を民主党や所属国会議員、新たな政府に届け、明確な意思表示をする必要があると思います。参政権付与は、民主党連立政権だけでなく公明党も自民党の一部も賛成していますから、いざ本格的に動き出したらあれよあれよという間に成立してしまう可能性が高いと考えます。そして繰り返しますが、そうなったら、いくら「違憲だ」といっても、国会の大多数が容認している中では、合憲状態に戻そうという積極的な動きがきちんと出てくるかどうかは疑問です。
まあ、私は元来、悲観的で後ろ向きな発想をする人間なのでこう感じるだけなのかもしれませんが、いずれにしろ、この問題は引き続き注目していきたいと思います。前のエントリで紹介した通り、首相となる鳩山氏は「(自分の)『日本列島は日本人の所有物と思うな』などという発想は、日本人の意識を開くことであり、死を覚悟せねば成就は不可能であろう。私はそこまで日本を開かない限り、日本自体の延命はないと信じる」とまで述べているのですから。


by 一閑
東京を離れて署名してきました…