先日、適菜収氏の小説「脳内ニーチェ」(朝日新聞出版)を読んでいて、ある一節がとても印象に残りました。あくまでフィクションでしょうし、モデルが誰かはこれはもう、神ならぬ身には到底、思慮が及ばず、推測だにできないところですが、別にもったいぶって隠すような話でもないのでちょっとその部分(P135~136)を引用すると
《……吉田が言う。
「下品な顔をした集団が政権を握ってしまったんだ。今は、市民運動家崩れのピエロのような男が総理をやっている。あの男のテイノウ(※原文では漢字)ぶりを列挙してやろうか」
自衛隊のトップが自分であることを知らなかった総理大臣。
文民統制を理解していない総理大臣。
経済学の基礎である乗数効果を知らない総理大臣。
野党時代に「株価を三年間で二倍から三倍にはできる」とデマを流した総理大臣。
為替の基礎知識がない総理大臣。
官僚組織を「悪」と決め付け、霞が関にガソリンを撒く夢を語る総理大臣。
在日韓国人から違法献金をもらう総理大臣。
知性、文明に対して深い憎しみを抱いている総理大臣。
全共闘の文明批判・反文明運動に深い共感を示す総理大臣。
旧左翼の「二段階革命論」を生ぬるいと断じる総理大臣。
三権分立を否定する総理大臣。
著書で独裁を肯定する総理大臣。
「用件のみ主義」で挨拶ができない総理大臣。
外交音痴で、英語を喋ることができない総理大臣。
趣味は飲酒だけの総理大臣。
カンボジアPKOに志願した自衛隊員をけなす総理大臣。
「国益につながらない海外支援をすべき」と唱える総理大臣。
「彼らが政権を握ってわずか二年。日米の信頼関係を崩壊に導き、沖縄住民を混乱に陥れ、東日本大震災、福島第一原子力発電所の事故に対していい加減な対応を続けてきた。マニフェスト詐欺により集団を握った政権が『革命』を唱えている。山ちゃんはどう思うんだよ?」
「たしかに少し変だよな……」》
まさかこんなにひどい首相や集団が存在するとは想像もできませんが、それはともかく、この一節を繰り返し読みながら、私の回転がとても遅く回路がショートしていてあちこちに思考が飛びがちな貧弱な脳みそが、一つの思いつきをひらめきました。
適菜氏の著書内容と100%、これっぽっちも関係はありませんが、経営状態があまり芳しくない(今に始まったことではありませんが)弊紙の社業にわずかながら貢献できるのではないかというアイデアです。
それは、一部の好事家の間ではすさまじく、身の毛がよだつほど評判がよい、弊紙が誇る写真部のカメラマンたちが撮影した民主党の政治家たちの写真を、産経新聞出版から写真集にまとめて出版したら意外と売れるのではないかという思いつきです。
幸い、人材豊富な民主党には、鳩山由紀夫、菅直人両元首相をはじめ小沢一郎元代表、仙谷由人元官房長官、輿石東幹事長、田中直紀前防衛相、蓮舫参院議員……と不思議なくらいフォトジェニックな人たちがそろっています。かつて紙面を飾ったいくつもの写真が、これを書きながらも頭に浮かびます。
とても地球人とは思えない不気味な表情をたたえた鳩山氏、便意を我慢しているカバオ君のように力みかえった奇妙な表情をする菅氏、国会で堂々と鼻◯×をほじくる仙谷氏に神さびた古色蒼然の気配をまとう輿石氏……。
選りすぐりの写真に、その写真が撮られた場面や背景の簡単な説明をつけて売り出せば、けっこうニーズがあるのではないかと。怖いものみたさの心理も働くでしょうし、ある異様で異質な時代の記録として、後世への戒めとしての役割もあるでしょう。また何より、何の因果か間違いか天罰か、時代の主役を張ってしまった人たちの真実をカメラが切り取った貴重な写真の数々は、このまま埋もれさすには惜しい気がします。
いかがですか、産経新聞出版さん。もし出版されれば、私も一冊購入します。そして薪の上に寝、熊の肝をなめながらその写真集を開き、そんな時代もあったねと、いつか笑える日が来るのを待つこととします。それとも、グロなキワモノとして返品の山でしょうか?



by nandeyanenn
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