民主党の小沢代表が自由気ままに、「自分らしさ」を全開にしています。自分らしくありたいというのは、多くの人が望むことではあるでしょうが、この人の場合は単にわがまま、傲慢、自己正当化…といったことしか意味しませんから、はた迷惑この上ないですね。昨日の定期党大会後の記者会見でも、新テロ対策特別措置法が再議決された11日の衆院本会議を退席したことについて「批判と言うが、よく分からない。国民は理解してくれている」と述べていました。こういう人に、国民の気持ちが本当に分かるのかどうか、いやはやなんとも…。
そこで、記録の意味も込めて、きょうのエントリでは小沢氏記者会見の関連部分全文を紹介します。すっとぼけ、はぐらかしながらだんだん逆ギレしていくいつものパターンで、相変わらず好き放題言ってくれています。毎度のことながら、なんだかなあ、これが有力な次期首相候補ねえ、という感じです。
《記者 本会議退席に批判を浴びている。説明してほしい。「自ら変わらなければいけない」と言ったが、退席すると変わったのか見えづらい。どの程度、変身したのか。
小沢氏 ちょっと質問の意味が分からないのだが、それは、本会議を日程の都合で退場したのはけしからんという前提でおっしゃっているの?
記者 理由について。
小沢氏 理由はご承知の通り、選挙戦があったでしょ。大阪で。あれは前からの約束で。
まあ、せっかくのあれだから答えします。ひとつは、前から新党日本の田中代表と一緒に大阪の知事選の応援に行くと。あの時間に約束をしていた。選挙での約束は1番、私は違えてはいけないものだとずっと考えているし、そう思っている。もちろん、もうひとつは、テロ給油、米国の軍艦等に給油をするという新法だが、これを多分、あなた方、今のあなたの話では大事な法案に採決の時までいなかったということの多分、前提で話していると思うが、私どもにとって、これは国民のためにも、民主党にとっても大事な法案だとは思っていない。否決したでしょ、だから。国民の生活にとって大事なものなら賛成する。
だから、日程上も、もちろん日程が間に合えば最後までもちろんいたと思うけれども、選挙の日程ということがあったし、私は反対の意思表示をすでにいたしている。参院でも否決、民主党が中心に否決している。あとは3分の2の数合わせの本会議でしかない。結果は目に見えて分かっていることでございます。私は議員としてワン・オブ・ゼムとして本会議等に参加しなければならない、そのことについてはそう思っているが、党首としての私の活動については自分なりの優先順位を決めて、その時、その時、判断して活動しており、今、申し上げたような理由で、内外批判があるおっしゃったが、私はそこはよく理解できません。
特に給油新法は、一部マスコミ、賛成の方もあるかも知れないが、一部マスコミと政府自民党が大事だ、大事だと言っているだけで、私どもにとっては、国民にとっても民主党にとっても大事なものとは思っていないし、だからこそ参院、多数あったから否決したと。ということを冷静に考えていただければ、お分かりと思います。
それからもうひとつ。前にも申し上げましたけれども、総理大臣はじめ国務大臣はぜんぶ本会議に出席していますか。あなた、してる?返事。してないでしょ。してないでしょ。すると総理や国務大臣は議員であって本会議に出席しなくても何もあなた方は批判しないで、野党の私だと批判するの?あの人らよりよっぽどオレ、忙しいよ。そういう官尊民卑な発言というのは、ボクはちょっとマスコミとしてはいかがと思いますよ。批判するなら、両方、きちっと批判しなきゃ。大臣だから忙しいなんて、そんな与党政府の言うことを真に受けて、あなた言っているわけではないでしょ。大臣ならいいの?出なくて。そこをきちんとダメだと言うのだったら、そこもビシッと言ってもらわないと。マスコミは。そうでしょ。総理も国務大臣も呼ばれた委員会しか出ていないでしょうが、普段、ほとんど。私は国務大臣の時も本会議に出た。出たけれども、大多数の今、現状でも、今まででも出ていないでしょ。呼ばれた時だけでしょ。出るの。それをまったく批判されないっていうのは、私にはさっぱり理解できない。それで私が一生懸命、大阪の知事選挙の前々からの日程を、それは大衆との約束だよ、いわば。選挙っちゅうのは。だから、その意味で、それこそ国民のために大事な大事な法案で、私の1票もまた大きな意味を持つんだという意味で、私自身がこれは必要だと判断した場合には、それを優先して出席することになるでしょうし、今のような理由と経過でございますた。このような経過でございます。
記者 党では禁足が出ていた。手続き上、問題はなかったか。
小沢氏 私は党首として、さっき言ったように、自分がやるべき仕事、行動のプライオリティーを、優先順位を自分自身できちんと判断してやっていります。ですから、私が選挙応援に入ったり、あるいは地方を行脚したりするのを、どこかに届け出てやんなきゃならないというたぐいの話ではないと思っておりまして、私には私の役目がある。それを私自身が判断して行動しているということでございます。ただ本会議うんぬんの件を言えば、さっき言ったように、国務大臣、政府のおえらいさんだから結構でございますよ、野党の党首だからけしからんですよ、という論理はどう考えても、マスコミがそれを言うとしたらおかしいと思います。
それから、あまりに初歩的で答えにくいが、さっき言ったように、党首は党首としての務めがある。ね。そうでしょ。ワン・オブ・ゼムの議員として出席しなければならない、どうしても出席しなければいけないこともある。しかしそれ以上に自分が党首としての役目としてやらなければならないこともある。分かるでしょ、当然。あんた、分かんねえ?当然でしょ。だって、党首というのは、そういう、いろんな、もろもろの、最終的には政権を目指してその役割を担うのが党首でしょ。ですから、もう必然的にその優先順位というのは、その役割に応じた優先順位というのがあると思いますよ。国民のみなさん、まったく理解してくれていると思いますよ。それを何か、よくそんな質問をされているのは、よくボクは分からないんだけどね。当然だと思いますし、何回も言うけど、何であんた方は総理大臣や国務大臣のこと言わないの?そんなに権力におもねっちゃだめだよ。マスコミは。野党のボクのことだけわーわー言って、何で国務大臣や総理のことをいわないの?あの人らよりボクの方が忙しいよ、はるかに。役割も大きいし。そうでしょ。
何だかよく、ボクには分かりません。ただボクは、15,6年間、ぼくは当選してから1回も本会議を休んだことはなかった。その後、日米交渉やらいろんなそれぞれの役割について、そしてその本会議に出るということと、役割の仕事のかねあいの中で自分なりに優先順位をつけてきた。それはだから、そうでしょ、与党の人たちだってそうでしょ。国務大臣や総理大臣もそんなに忙しいと思わないけれど、私は。だけどこっちが大事だ、あっちの方が大事だと言って、理由を聞けばそういうことじゃないの?そうでしょ。国務があるからっつーんじゃないの?理由聞けば。そうじゃないの?
小沢氏 禁足をかけるとか、かけないとかっていったって、それは党内的、国会運営の話でしょ。
小沢氏 法案?法案としてボクは重要だと思っていませんよ。重要なら賛成するよ。国民にとって何も必要ないとボクは思っています。
記者 賛成、反対の意思表示もあるだろうし、3分の2のラインも動く。
小沢氏 動くったって、決まっているじゃないの、議席が。そうじゃないの? 決まっているでしょ、議席数は。さっぱりよく分からないな。分かるあなた?
外国人記者 渡辺恒雄です。
小沢氏 ははは。渡辺恒雄?
記者 渡辺恒雄?
外国人記者 の、プロパガンダです。
小沢氏 あっはっはっ。はい、ありがとう!
…小沢氏は、マスコミだけが政府・与党=権力におもねって自分を批判しているかのように話をすり替えようとしていますが、果たしてそうでしょうか。マスコミが与党より野党に優しいことぐらい、百も承知でしょうに。また、「総理も国務大臣も呼ばれた委員会しか出ていない」なんて突然言い出していますが、だれも委員会の話なんかしておらず、最重要の本会議、しかも焦点の法案を採決する場面での欠席について問題にしているのにこれですから。
その上、鳩山幹事長が何を言ったか知らないとシラをきっていますね。鳩山氏は15日、記者団に「反省しなければならない。間違ったことは間違ったと、きちんと謝る心は必要だ。(小沢氏自身が謝罪する)そのことが必要かもしれません」と指摘しています。まあ、日頃から小沢氏に「謝る心」がないことは幾度も痛感させられているのでしょう。ちなみに、平田健二参院幹事長も記者会見で「最高責任者が採決の場にいなかったことに批判が起きるのは当然だ」と述べています。こうした批判が本当に耳に届かないとしたら、相当の「裸の王様」ぶりですが、さすがにそんなことはないでしょう。ただ、ほうっかむりしてマスコミに責任転嫁しているだけで。
で、小沢氏はまた、臨時国会最終日の15日の衆院本会議も欠席し、各党にあいさつ回りを行った福田首相とも会いませんでした。大連立騒動のときは、「一国の首相に会いたいと言われたのだから会うのは当然だ」などと言っていましたが、これほど言行不一致の人も珍しいでしょう。まだ記事の中身は読んでいないのですが、今朝の新聞広告を見ると、週刊新潮は「『新テロ特措法』だけではなかった! 小沢一郎は『採決棄権』の常習犯」という見出しの記事を載せているようです。
新テロ特措法を「重要だとは思っていない」という言い方も、誤解を招きやすいし、開き直ってどうとでも解釈しろとばかりに言うようなセリフではないと思います。考え方はどうあれ、この法律が臨時国会最大の争点であったことは事実でしょう。また、首相や大臣より自分の方がずっと忙しく、重要な役割だという言い方も、おおよそ礼節を知る人間ならば公共の記者会見でそういう言い方はしないでしょうね。本当かどうか怪しいものだし。
以前、小沢不動産問題を取材している際に、小沢氏の資金管理団体が都内の一等地のあちこちにマンションの部屋を買っていることについて、元秘書の一人は「ホテルではやはりゆっくりくつろげない。小沢氏がすぐにじっくり休めるスペースがあちこちに必要だから」と私に言いました。公式のコメントではありませんが、「いまどきどんな王侯貴族もそんな贅沢は言わないだろうな」と感じたのは忘れられません。
私は前回エントリでは福田氏について批判的な角度から取り上げたように、今は自民、民主両党ともおおよそその任に値しない人を御輿に担いで大きなきしみの音を立てているように感じています。個人的な感情を吐露すれば、最も評価していない政治家である二人が、最も高い地位にあって日本のかじ取りをしようとしていることに、笑うしかないような絶望感と無力感、焦燥感に諦念のようなものを覚えることもありますが、まあ、なるようにしかなりませんねえ。


by saxophone
短信・金環日食で始まる一日