安倍晋三首相は、今国会での最重要課題を教育基本法の改正だと位置づけています。よく「教育基本法を変えたって教育はよくならない」という人がいますが、私はそうではないと思っています。確かに、学級崩壊や不登校がそれで改善するものではないでしょうが、それとは別に大きな意味があると考えます。
政府の教育基本法改正案は、残念ながら、公明党の主張を多く採り入れたため不十分な内容ではあります。それでも、成立すれば、国旗に向かっての起立や国歌斉唱の要求は憲法違反だとした、先月21日の東京地裁判決のようなトンデモ判決は出せなくなるはずです。
日教組などによる裁判闘争は大きな根拠を失い、弱まることと思いますし、新しい基本法に基づいて学習指導要領が改訂されれば、教科書記述の正常化にもつながりますね。自虐的な記述是正にも効果があるのではないでしょうか。
さて、それでは、政府の改正案に対して民主党はどういうスタンスなのかというと、社民党、共産党と組んで改正案成立阻止を訴えています。さきの通常国会では、民主党はある意味で政府案よりも評価できる教育基本法改正の対案を提出しましたが、あくまでただの国会対策だったようです。
自民党側は、民主党が応じるならば、修正協議の余地もあるとしていますが、昔の社会党みたいに「何でも反対」党となった民主党にはその気はないようですね。いや、民主党は参院議員会長に日教組出身の輿石東氏を担いでいるぐらいですから、やはり最初からやる気はなかったのでしょう。
私はこのブログで、たびたび民主党と日教組の関係を指摘してきました。でも、読者の中には、「本当にそこまでそうなのか」と疑問を持った方もいらっしゃるかもしれません。ですが、私の手元にはこんな資料もあります。
たとえば、民主党の鉢呂吉雄元国対委員長は今年5月24日、北海道選出国会議員あてに「ご案内」と書いたファクスを送りつけています。文面はというと‥
《連日のご活動に心より敬意を表します。
先週は、ご多様のところ北教組中央行動団結式への御対応を賜りありがとうございました。
さて、北教組は明日から27日(土)までの3日間、別紙の行動を行います(※国会前座り込み・教育基本法改悪ストップ!5.27集会と芝公園でのデモのこと)。この間各事務所へ伺いますので、議員か秘書の御対応を頂きたくお願いいたします。
また、衆議院第2議員会館前にて座り込み行動をしております。つきましては25日(木)と26日(金)の間で、ご激励賜りますよう、あわせてお願い申し上げます。》
鉢呂氏は元農協職員だそうですが、これでは国会議員というより、まるで現職の日教組幹部のように感じられますね。では、これは一部の民主党議員だけの話でしょうか。必ずしもそうではないようです。民主党国会対策委員会事務局が6月1日に、全議員・秘書あてに出した次のような文書もあります。
《国会議員請願受付の要請
下記のとおり、国会議員請願受付が行われますので、よろしくお願い致します。
記
日 時:6月5日(月)15:20メド
受付場所:衆議院議員面会所前
担 当:東海、北陸信越、近畿、中国・四国、九州ブロック、その他関係議員
団体 名:日本教職員組合
規 模:約700人
内 容:教育基本法の慎重審議に関する請願
党 部局:党本部 選挙・組織委員会
◎後日、事務局から国会請願受付の出欠の確認(担当ブロックのみ)を致します。》
これは、5月30日に日教組の森越康雄委員長の名前で民主党の小沢一郎代表に請願要請があったものが、わずか2日後には全議員事務所に行き渡ったという形です。たいしたものです。
最近も、国会の周囲では年休を取ったのか組合の研修扱いなのか知りませんが、全国から日教組のみなさんがおしかけ、教育基本法改正反対のシュピレヒコールを叫んでいるのをよく見ます。平日の昼間だというのに、授業はどうしたのでしょうか。
ちなみに、日教組の主張が書かれたビラには、「政府・財界が戦後の反戦平和活動の中心部隊だった日教組や自治労を徹底的に弱体化し、連合を丸ごと改憲勢力化しようと狙う中で、これを真っ向からはね返す新たな闘いの始まりです」「ついに日教組の存亡をかけた決戦の時はきました」などと好戦的な言葉が書かれていました。
「『日の丸・君が代』不起立闘争の地平受け継ぎ闘おう」という見出しもありました。全くこの人たちときたら‥。
また、輿石氏率いる山梨県教組は今年5月19日に開いた定期大会で教育基本法改正に反対し、次のような特別決議を行っています。
「『政府法案』は、教育の目標に『伝統と文化』『我が国と郷土を愛する』『公共の精神』など個人の内心にかかわる事項を規定し、態度を強調している。これらが、法律で定められれば、学習指導要領にも反映され、教育現場で実践や指導が課せられ、その点検・調査が始まり、子どもたちへの評価につながることは明白である」
「憲法と教育基本法。私たちが組織結成以来守り、その確立を図ってきた平和と民主教育の根幹が今まさに改悪の危機に瀕している。私たち山教組は、憲法と教育基本法を守るため、組織の総力を挙げて取り組む」
山教組が学校内での政治活動を禁じた教育基本法を守ってきたというのはちゃんちゃらおかしい話です。でも、日教組がこれだけいやがるのだからこそ、教育基本法の改正は日本にとって必要なことだと思います。
日教組との関係を見直さない限り、私は一人の有権者として、民主党に政権を委ねようという気にはなりません。


by saxophone
短信・金環日食で始まる一日