本日、先日のエントリでも少し触れたKSD事件で受託収賄罪に問われ、最高裁で上告が棄却されたため実刑判決が確定し、近く収監される村上正邦元労相の事務所を訪ねてきました。私は、村上氏の担当記者(村上番)を務めたことはありませんが、今まで何度か取材したり、折に触れて意見を聞いたりする機会があり、収監される前にぜひ、お会いしたいと思っていたからです。
この村上氏に対する裁判、判決については、いろいろと疑問点があるのですが、私は司法の専門記者ではないし、法廷での議論をずっと追っていたわけでもないので、それについて「こうだ」と明言する資格はありません。ただ、村上氏はKSDの古関忠男理事長(故人)から「ものつくり大学」の設置を依頼され、参院の代表質問でこれを取り上げたことが問われたのですが、それは納得がいきません。この点については、自民党の伊吹文明幹事長が7日の記者会見で次のように述べています。
《記者:KSD事件で実刑判決が確定した村上正邦元労働大臣が近く収監されるが受け止めを
伊吹氏:まあ、あの、コメントしていいのか分かりませんが、個人的に言えば、われわれと同じ政策集団にいた方ですからね。しかも、非常にお人柄の豪快、竹を割ったような方ですから、事件のことは司法の判断に任さないといけないけれども、私は大変残念な人が発言の機会を失ったな、という思いがしますね。
それからもう一つ、国会としてやっぱり非常に心しておかなければいけないのは、各党の代表質問ね。私も幹事長だから代表質問をしなければいけないんですが、代表質問というのはね、党で党議決定をして初めてできるんですよ。(自分を指して)一種の機関みたいなもんですよ。衆議院の場合は総裁がいないから私がやらないといけないですね。参議院の場合は、議員会長がおやりになると。ここでね、請託を受ける余地はまったくないんですね。これは個人の委員会の質問とはまったく違いますから。
…検事や判事は、政治の仕組みを本当に分かっていて罪を問うているのだろうかと、ときどき疑わざるをえないのです。この疑問は以前も書いたので、もうこれ以上は繰り返しませんが。参院のドンとも法王、尊師とも言われ、盛時には大きな権力を握って政治を動かした人でも、司直のターゲットにされてしまうとどうしようもありません。…それはともかく、村上氏の事務所には、こんなものが飾られていました。

聞くと、これは天皇陛下のいとこにあたる寛仁親王殿下(すいません、正しい字がパソコンで出せません)の使者から4日に贈られた造花で、寛仁さま自らがデザインした日章旗をイメージしたものだそうです。また、2日には羊羹もいただいたそうです。寛仁さまは咽頭癌で入院中の病床にあって、実刑が確定した村上氏を見舞われたということになります(7日に退院されました)。
村上氏はこの寛仁さまのご厚情について、とても嬉しそうに「本当にありがたいことだ。自分の皇室への思いが理解されたということであり、今は、以て瞑すべし、という心境だ」としみじみ語りました。村上氏はその4日に、次のような句を詠んだそうです。
無位無官老骨花に涙しぬ
日の皇子の御心胸に暖かし
日の皇子のはなむけの花風光る
またまみゆる時を冀ひてさくらかな
…上告棄却を受け、村上氏が中曽根元首相に「出てきたら老人党をつくります」とあいさつしたら、中曽根氏は「老人党じゃない。青年党だ」と励ましたそうです。また、国民新党の亀井静香氏に電話で棄却判決を告げると、亀井氏は電話口で泣きじゃくったとの話でした。村上氏はまた、こんな句も詠んでいます。
花吹雪我が一生の試練なほ
咎のなき我が背なを押し花嵐
…昨日はまるで台風のような突風が吹き、雨も降って桜はすっかり花を落としてしまいましたね。でも、当たり前ですが、桜が散っても、また別の新しい花がひっそりと咲き、あるいは咲き誇り、私たちの目を楽しませてくれます。今朝、通勤途上で見た「路傍の花々」です。みんなたくましく、生きていました。





村上氏はまた、「平沼君は新党をつくるよ」とも確信を込めて言っていました。今まで繰り返し書いてきたように、新党ができたからと言って、それで直ちに政治情勢が良くなるとは限らないし、失敗に終わる可能性だってあるのですが、とにかく政界はこれから一波乱も二波乱もありそうです。そして嵐が去った後、どんな花が大きく開くのか、見守っていきたいと思います。


by saxophone
短信・金環日食で始まる一日