ちなみに、出席議員の名前を順不同・敬称略で挙げれば
森喜朗、森山真弓、山谷えり子、義家弘介、中川義雄、衛藤晟一、戸井田とおる、原田義昭、萩生田光一、中山成彬、中山恭子、有村治子、玉沢徳一郎、松浪健四郎、中野正志、西野あきら、大野松茂…らでした。こういう議連への総理経験者の出席は珍しいのですが、森氏は会の最高顧問に就任したこともあり、顔を出したようです。

で、この日は講師として、このブログでも何度か登場してもらった元神奈川県教職員組合委員長で、元社会党参院議員でもありながら、保守派へと路線転換した小林正氏(写真奥左から2番目)が招かれていました。会合が始まる前、少し雑談したのですが、議員会館のエレベーター内で民主党の輿石東参院議員会長とばったり顔を合わせたそうです。元県教組委員長同士、当然のことながら顔見知りなわけですが、きょうは目が合っても口は聞かなかったそうです。まあ、いまや日教組の親玉とその追及者として大きく道が分かれたわけですから、当然なのでしょうが。
さて、会合で小林氏が話した内容は多岐にわたるのですが、この日一番のテーマは、神奈川県教組が所属教員らから26年間にわたって徴収し、2002年の残高が約30億円に上っていたという主任教員手当についてです。これに関しては、私も10月7日のエントリ「主任教員手当・神戸市教組の指令文書」でちょっと取り上げているのですが、最近になって週刊新潮の12月25日号(先週発売)が「神奈川県『日教組』を震撼させる『消えた30億円』告発文書」という記事を掲載したので、読んだ方もいると思います。記事の一部を引用します。()内は私が補足したものです。
《79年、公立学校に主任制度が発足。学年主任や教務主任になると、神奈川県では主任手当として月3000円が支給されることになった。全国屈指の組織率を誇る神教組はそこから2000円を拠出させ、この基金(教育振興基金)を設立したのである。
06年度に主任手当は廃止されたが、04年までの26年間で、主任手当の総支給額は78億円。その3分の2がこの基金に入った計算となる。
神教組はこれを教育相談などを行う施設の設置・運営などに充て、02年の残高は約30億円だったという。
が、問題はここから。(告発)文書は03年度以降、その残高や使途が公開されなくなり、最近になって基金の一部が横浜市教組に移譲されていると指摘。さらに今年4月に就任した公認会計士がこの基金の杜撰な運営を見て監査を断るなどの事態が発生しているとし、「『基金』が政治闘争資金として流用されるのではないかとの疑惑が浮上しています」と警鐘を鳴らすのだ。(中略)
一方の神教組は、文書の内容については全て事実無根だと言い張り、基金の現在の残高についても「国民、県民に公開する筋合いのものではない」と言い放つ始末。》
…ちょっと引用が長くなりましたが、日教組は主任手当について、教員に格差をつくるものとして反対する一方、天引きするなどして徴収し、組合活動に使ってきた歴史があります。神奈川では、神教組委員長だった小林氏自身がその「制度設計者だった」といいます。小林氏はこう語りました。
「受け取るべき金ではないので、教育・文化に資する目的にすると決めた。もう一つ、いじめ自殺問題が大きかったので、相談事務所を24時間開設し、その費用にも使うことにした。しかし、これは公金であり、ガラス張りでなければならない。教職員はもとより、父母や県民にも使途は明らかであるべきだ」
そして、こう続けました。
「03年の神奈川県議会でこの問題が取り上げられて以降、組合の機関会議などでも(使途・残高などが)報告されなくなった。それが今年6月の組合定期大会で、一部の金が横浜市教委に移譲されたということが明らかになった」
その理由、目的については
「最近では、あからさまな選挙資金カンパなどは集めにくくなった。しかし、日教組は組織内候補議員の選挙支援を行う。その資金需要をどうするか。主任手当をおいてほかにはない。市教組出身の某議員(講演では実名でした)の政治資金として移譲されたのは疑いようがない。これは、立場を利用した背任、横領であり、また、もともとの使途とは違う政治活動にこれが使われたとなると、組合員に対する詐欺行為ともいえる」
小林氏は、主任手当をめぐる北海道教組の事例も語りました。
「北教組の場合、集めた億単位の主任手当を台車に積んで、道教委の前に持ってきてマスコミに写真を撮らせるなどもした。じゃあ、その金はどうなるか。道教委が使うわけにもいかず、結局、組合の口座に振り込まれることになる。そういう道民をバカにしたようなことも行われてきた」
この問題提起の後、議員たちとの質疑が行われました。日教組と教育委員会の癒着、教組が教員人事を握っている問題など、さまざまな論点が出た中で、中野議員は日教組をめぐり、こんなエピソードを披露しました。これも実名だったのですが、ウラがとれた話ではないので匿名にします。
「民主党の参院議員に某女史がいる。この人の選挙事務所で働いていた人からのタレコミだが、選挙中に、日教組本部から陣中見舞いで100万円を持ってきた。(情報提供者が)領収書を渡そうとしたら、相手は『本部ですでに処理したのでいりません』と受け取らなかったそうだ」
また、大分県議時代を含めて、長年、日教組を追及してきた衛藤議員はこう嘆きました。
「地方では、保守系の知事でも、お金も票も運動員も持っている教組と妥協してしまう。今までの知事も全部だめだった。われわれはどういう具合に手を打ったらいいのか」
…週刊新潮の記事は《日本の教育を荒廃させた日教組の闇が、白日の下にさらされようとしている》と結んでいますが、本当にすべてを明るみに出し、すっきりさせたいものです。この議連は今後、地方視察などを行い、教委と組合の関係の実態把握などにも取り組むそうですが、今度こそ、持てる力を注ぎきってほしいと思います。
会合の中で、原田議員は「自民党の悪いところは、議論はするが、最終的な行動のところで尻切れトンボになってしまうところだ。例えば、小沢一郎氏の政治資金問題もそうだった」と反省の弁を述べましたが、教育は子供たちの将来、ひいては日本の将来を左右する重要なものだけに、その暗部を早急に取り除く覚悟で臨んでほしいと願います。


by saxophone
短信・金環日食で始まる一日