長らくお待たせしました。何人もの方からご要望があったので、本日は久しぶりに民主党の小沢一郎代表の語録モノでいこうと思います。昨年11月8日の「その九」からだいぶ中断してしまいましたが、その間も小沢氏は相変わらずマイペースで日々を送っているようですね。予想された通り、やっぱり代表質問にも出てこなかったし、自身の国替え問題もいまだにはっきりさせないし。この人は何も変わらないなあ。
さて、その小沢氏も含む政治家たちとゼネコンとの奇妙なつながりに関し、私は1月19日のエントリ「西松建設のダミー政治団体による脱法的政治献金について」(http://abirur.iza.ne.jp/blog/entry/878870/)で少し触れましたが、小沢氏自身か1月31日の
《記者:元副社長らが逮捕された西松建設が、ダミー団体を通じて政治献金していた。小沢代表にも献金されていた。脱法的献金についてどう考えるか。コンプライアンス上、問題がある献金は返還するか。
小沢氏:すでに各社の質問にみんな答えてあります。現代も来たんじゃないの? 各社からもみんな来て答えているので、全部、私は何も包み隠さず政治資金規正法にのっとって報告いたしているので。
記者:返却する気がないのか。
小沢氏:返却する気もないじゃなくて、君たちが今、違法性があるんじゃないかと言っているんでしょ。西松建設そのものに。だから、それがもし、原資そのものについて違法であるということになれば、私どもとすれば政治団体から受けたと思って、多分、受け取ったのだろうと思うから、何の違法性もないが、その原資がもし、違法なものであるということが、事実がはっきりした時点で、今のことについてはどうするか対応を考えたいと思っている。》
…まあ、ちょっと分かりにくい物言いですが、小沢氏は昨年も防衛汚職事件の舞台となった専門商社「山田洋行」からの献金を返還していましたし、今後も「何も包み隠さず」やっていってほしいものです。2月1日の読売新聞政治面の記事「小沢氏は首相になるのか」によると、《最近も「風邪気味だ」などとして衆院本会議や党の会合を欠席することも少なくない》とのことですが、政界で何十年も生き残ってきた生命力を発揮すれば今後もきっと大丈夫なのでしょう。
さて、気を取り直して本題の小沢語録に入ります。今回は、小泉元首相の初訪朝が行われた平成14年9月からです。小沢氏は小泉訪朝を徹底的に批判しています。
・平成14年9月6日、産経、自由党党首、
「何をしにいくのかさっぱり分からない。会えばいいというのは一国の首相が取るやり方ではない」
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「小泉首相は訪朝発表の直後から、『国交正常化交渉を再開させるメドをつける』『拉致された人々が帰ってくるような過度な期待をされても困る』『政治生命を賭けるなどと言っていない』などと記者団に語っているが、一体どういうつもりなのか?交渉再開のメドをつけるのは役人レベルの話であり、一国のリーダーが出向く以上、外向的成果を求められるのは当然のことではないか」
=うーん、私はこれまで割と小沢氏については批判的なことを書いてきましたが、当時、官邸担当だった私もこうした小沢氏の言葉と同じような思いがありました。小泉氏は、北朝鮮という国と拉致事件、またその被害者家族のことを甘く見ているのではないかという気がしてなりませんでした。それについては平成18年7月5日のエントリ「北朝鮮と日本国民を甘く見た人たち」(http://abirur.iza.ne.jp/blog/entry/10759/)でも感想を書いているので重複しますが、平成14年9月13日の古川貞二郎官房副長官の記者会見での次の言葉がどうしても忘れられません。
「拉致問題で何人が帰ってくる、こないということではない。そういうことがあればハッピーだが、それよりまず国交正常化に対する扉を開くことに大きな意義がある」
結果的に小泉訪朝は拉致被害者とその家族の帰国につながり、大きな成果を挙げましたし、そのことは高く評価しています。ただ、当時、外務省の田中均アジア大洋州局長とともに秘密裏に訪朝実現を進めた小泉氏や福田官房長官、古川副長官の言葉からは、拉致より国交正常化優先という思惑がはっきりとにじみ出ていたのは事実でした。もちろん、拉致被害者のことも考えていたのは当然でしょうが、それよりもまず正常化だという方向に前のめりになっていたので、当初は北朝鮮側の根拠のない発表をそのまま鵜呑みにして8人死亡などど発表したのだろうと思います。
話が脇道にそれそうになったので戻します。再び小沢語録ですが、このころはどうしても小泉初訪朝にからむ話題となります。
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「北朝鮮の言いなりになって、問題の多い日朝平壌宣言に署名してきた小泉純一郎首相には失望と怒りを感じずにはいられない。宣言を読むと、日本については謝罪や経済協力が極めて明確だが、北朝鮮については『拉致』『核査察』といった言葉すらなく、まったく漠然としている。僕はこれまで多くの共同宣言に立ち会ってきたが、これほど一方的な宣言は見たことがない」
=このころの小沢氏は口を極めて小泉氏とその訪朝についてののしっているし、じゃああなただったらどうだったのか、という気もします。でも、小泉氏自身、北朝鮮から帰国して1週間かそこらは、平壌宣言への国民の反応の冷たさと拉致問題への世論の怒りの沸騰に呆然とした様子で元気がありませんでした。日朝首脳会談での合意事項について大きな言い間違えをして、あとで安倍官房副長官が訂正するという場面もありました。訪朝は、小泉氏にとっても一世一代の大ばくち的要素があったので、事後はちょっとふらふらになっていましたね。この初訪朝は、事前に米国とも打ち合わせずに進めたので、米側も北朝鮮の核開発の動きを小泉氏や政府の頭越しに、小泉氏のライバル的存在だった橋本龍太郎元首相にまず伝えるという揺さぶりもかけてきましたし。
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「僕は、国民が真実が見えない最大の原因は、大手新聞やテレビなどのマスコミにあると思う。首相の完全な応援団と化しており、経済の危機的現状も北朝鮮との交渉過程も事実をなかなか書かない」
=当時の自由党は、まさに「埋没」状況にありましたから、このように言うのも分かりますが、今の状況についてはどう見ているのでしょうね。
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「北朝鮮に拉致されていた被害者5人が15日正午、24年ぶりに祖国の土を踏んだ。羽田空港で迎えにきた家族と抱き合って涙する姿を見て、僕は目頭が熱くなった。(中略)北朝鮮の拉致事件を前面解決したうえで、人道上の反省と謝罪や国家主権侵害への明確なおわびをしない限り、国交正常化などはすべきではない」
=その言やよし、なのですが、今はこの人はこんなことは言っていないようですね。小沢氏の拉致関連発言については、平成20年4月20日のエントリ「民主党・小沢代表の『拉致問題は解決しっこない』発言について」(http://abirur.iza.ne.jp/blog/entry/548899/)でも取り上げているので、興味がある方はご参照ください。
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「世間から、安全保障論が一致しないとか言われるが、全然大丈夫。共産党でさえ国連中心。平和を乱すものがあれば、最終的に武力行使もやむを得ないと言っている。社民党の大勢も同様だ。ましてや民主党はだ」
=あの、ものすごく大雑把というか、粗雑な議論に聞こえるのですが。
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「無党派層とか政治不信という言葉から連想するのはマスコミの国民に対する甘やかしだ。政党が悪い、政治家が悪いと言うが、それは有権者の責任だ。ダメだと思ったら良い人を選べばいい。そのための選挙権だ」
=これはまあ、小沢氏の持論なのでしょうね。これまでも繰り返し似たようなことを述べていますから。確かに、小沢氏を当選させているのも有権者だし。
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「鳩山代表の崇高な目的と勇気ある決断に私としては、どのような協力も惜しまないつもりだ。(中略)今日の自民党政治はまさに腐敗し、機能不全に陥っている。次の総選挙で勝利を得るため、野党は大同団結していかないといけない」
=そして、庇を貸して母屋をとられると。というか、この後すぐの12月1日には、鳩山氏は小沢氏に党首会談を拒否されて「はしご」を外され、辞任に追い込まれています。そして、替わりに菅直人氏が代表に就き、まだまだひともめふたもめ続くというわけですね。では、次回は平成15年の言動をお届けします



by yuutamo7731ozm
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